主夫とは、女性の代わりに家事・育児を主に担う夫のこと。最近は女性が社会的に自立しやすくなった背景から、こうした主夫が欲しいと感じる女性が多くなってきています。
今回は男性が主夫になる女性側のメリット、主夫になれる男性と出会うための婚活戦略を兼業主夫である筆者が解説します。
男性が主夫になるメリット
そもそも本来稼ぐことが役割である男性が主夫になることには、妻にとってどんなメリットがあるのか?前提をおさらいします。
仕事に専念できる
男性が主夫となる大きなメリットは、妻が自分の仕事に専念しやすくなる点です。女性が家事・育児を担う主婦の場合、ご飯の用意や洗濯、子どもの送り迎えをしなければいけません。パートなど仕事もしている場合は、1日のスケジュールに余裕がなくなり、突然子どもが熱を出してしまったときは当欠・早退しなければいけません。
そのため職場で申し訳ない想いを味わう羽目になる他、仕事で成果を出しにくい・出世しにくいです
その点、男性が主夫になってくれれば買い出しや晩ご飯の用意、子どもの送り迎えを任せられるため女性がイキイキと働けるようになります。
夫が家事・育児の苦労を理解する
夫に対して家事・育児に積極的ではないと不満を抱く女性は少なくありません。
勿論、すべての夫が家事・育児に関わらないわけではなく、近年では男性も家庭のことをするのが当然という風潮になっています。
とはいえ、家事・育児を負担する割合は依然として女性の方が高い傾向にあります。継続的ではなく「お手伝い感覚」で関わろうとする男性も多く、かえって迷惑になるケースもあるそうです。
男性が主夫になると、家事・育児がお手伝いではなく毎日取り組む仕事となります。そのため必然的に家事・育児の苦労を痛感します。苦労が分かるからこそ夫が家庭を大事にしやすくなります。
家事・育児の負担を分散できる
子育てにおいて母親の負担は大きいです。体を動かすのが大変な妊娠中は勿論、出産してからも授乳などが必要です。そうした女性の負担を軽減するという意味でも主夫は大きく貢献します。
男性ができない妊娠・授乳といったことの代わりに家事全般を受け持つ、男性でも行える育児はすべて夫が担当するこなどで、妻の負担を軽くできます。
出産後は女性もメンタル的に不安になりがち。育児に取り組む夫を見て安心感も得られます。
美容院や飲み会に行きやすい
旦那に家事・育児を任せられると、妻は美容院で髪をオシャレにしたり、飲み会に参加しやすくなるなどひとりの時間を満喫しやすくなります。
結婚・出産しても女性は女性。どういう肩書・年齢になってもオシャレはしたいし遊びにも行きたいし、ひとりの時間を満喫もしたいですよね。主夫という味方が家庭内にいるだけで、そうした自由時間を楽しみやすくなります。
夫が浮気しにくくなる
男性は女性よりもコミュニティ形成が苦手です。社会人の男性の多くは、仕事以外の交流が乏しいという調査結果も出ています。また主夫になると家事と育児に奔走することになるため、より人と関わる機会が少なくなります。
そうした忙しさや交流関係が狭まる点は考えものですが、一方で夫が浮気に走るリスクも小さくなります。
家庭円満
主夫が家のことをしてくれるようになると、妻側のストレスが大きく軽減され家庭関係が円満になりやすいです。
当然、必ずしも主夫がいるだけで家庭円満になるわけではありませんが、妻が家事や雑務、子育てから解放されるストレス軽減効果は無視できません。男性は力強く体力がある方も多いため、主夫業が性に合っている方もいるはずです。
家事・育児について出来事を共有しやすくもなるため、夫婦の関係性が強まることも要因として挙げられます。
主夫になれる男性の特徴
主夫は女性にとっても魅力的な存在ですが、一方で主夫希望の人が誰でも簡単にこなせるわけでもありません。適性がない方が主夫になろうとすると、何にもしないヒモニートとなる恐れもあります。
ここでは主夫になれる男性の特徴を解説します。
家族を大事にしている
主夫に求められる要素のひとつが、家族を大事にできるかどうかです。
家族のために大変な家事・育児を毎日休むことなく続けることができるか?働きに出かける妻をサポートできるか?が問われます。
ただし、マザコン男子には要注意です。マザコン男子の場合、家族を大事にしているというより依存しているニュアンスに近くなります。無意識に妻を母親代わりにしようとしたり、母親の言いなりになる恐れがあります。
そうした方は主夫業との相性が悪いです
話し上手より聞き上手
旦那が主夫という生き方を選ぶとなると、生活費を稼ぐのは女性の役割となります。家事・育児のストレスは軽減しても仕事のストレスは相変わらず存在します。
そんなとき自分の話をひたすら聞いてくれる夫は心強い味方となります。アドバイスや正論を述べるなど余計なことは言わず自分の話を傾聴してくれる相手がいるだけでも、精神的な負担は大きく変わってきます。
自分の話を延々とする男性よりも、女性の話を聞き続けてあげる方が夫婦仲は良くなりやすいです。
献身的
男性が女性を献身的にサポートできるかも、主夫としての素質が問われるポイント。
どれだけ妻に寄り添い支えることができるかで、夫婦関係が左右されるといっても過言ではありません。反対に尽くすことに対して、見返りを求める男性には主夫という生き方は向いていません。
察する能力が高い
妻の姿を見て「あ…いま機嫌わるいな」とか「最近、美容院いったな」などを察知できるかは、かなり重要です。そうした変化を言われずとも察知し気を遣える男性は主夫としての素質がかなり高いでしょう。
特に結婚生活となるとお互い関わる時間も長くなるので、そうした「言われなくてもできる配慮」の重要性は高くなります。
交際時から気を配れる男性というのは、主夫に限らず有望株ですよ。
一人暮らし歴がある
実家から離れて一人暮らしをしてきた経験があるかも、結婚相手を選ぶとき重要なポイントです。
自分で食事を用意し、毎朝ゴミを出し、洗濯物を干して畳んで、部屋を掃除して。こうした家事ができない男性は意外と珍しくありません。特に実家暮らしの方は家族が代わりにやってくれるケースが多いため、行う機会も少ないでしょう。
そうした男性はどうしても家事を侮りがちです。毎日家事をこなすことがどれだけ大変かを知らないため、いざ主夫を任せても挫折しがちです。
主夫を任せるのであれば、1年程度一人暮らしを経験し自分の身の回りのことをこなせるようになる方が望ましいです。
主夫になれる男性の見つけ方
いざ主夫を見つけようと思っても、そう簡単には出会えません。運よく主夫にピッタリな方と出会えても、ロクに家事もできないヒモ男だったら話になりません。
ヒモ男を回避し有望株の男を見つける方法を解説します。
前提:最初から主夫が欲しいと言わない
どのような婚活であれ、ちゃんと主夫として動ける男性が欲しいのであれば最初から「主夫が欲しい」と言わないことが重要です。
どういうことかと言うと、主夫が欲しいと言って近づいてくる男性には家事・育児を甘く見ている、もしくは会社に行きたくないだけの男も少なくないからです。そんな男と結婚しても苦労が増すだけで幸せな結婚生活も難しいでしょう。
遠回しに思われるかもしれませんが、主夫が欲しいという気持ちは胸の内に秘めておき男性を見極めてから交際前に意見を聞いてみましょう。
条件を絞り込む
婚活イベント・マッチングアプリで相手を探すとき、主夫の素質を見極めるうえで下記の条件で相手を絞り込みましょう。
- 結婚に前向き
- 主夫希望と書いていない
- 一人暮らしの経験がある
このとき年収はこだわり過ぎない方が無難です。
年収が高い相手はバリバリ社会で活躍しているビジネスマンである可能性が高く主夫を希望しにくいと予想されます。そもそも20代男性の年収は前半で215.4万円、後半で253.3万円程度であることがほとんど。若くてお金持ちの男性とは、そう簡単に出会えません。(厚生労働省 令和3年賃金構造基本統計調査 第2表 性、年齢階級別賃金、対前年増減率及び年齢階級間賃金格差 )
働いていれば良し!くらいで判断するのがオススメです
婚活イベントは微妙
街コンなど婚活イベントで主夫を探すのはあまりオススメではありません。
理由としては、街コンでは短時間で複数の異性と会話して回るため、どの人も記憶に残りにくいためです。細かいプロフィールも分からないため主夫として頼れるかを判断するのは難しいです。
自分から連絡先を聞かないとアプローチできない、時間とお金がかかるため婚活イベントは難易度が高いです。
結婚相談所
主夫として相性がいい男性を選ぶ方法として結婚相談所は候補のひとつです。条件をヒアリングして相性がいい異性をプロの結婚相談員が紹介してくれます。
在宅ワーカーで家事能力があり、女性の社会進出に理解がある。そうした条件で相手を探してもらうと縁があればいい出会いがあるかもしれません。
しかし、結婚相談所はとにかく高い。初期費用・入会金が発生し成婚金を支払うケースもあります。金銭的に余裕がある、早く結婚したい、仲介してほしいという方なら検討する余地はありますが、いささかコスパは悪いかもしれません。
婚活アプリ
主夫と出会うためには、婚活アプリ(マッチングアプリ)が一番相性が良くオススメです。
自分が希望する条件にマッチした男性とメッセージでやり取りでき、気が合えば交際に発展できます。月額料金が比較的安く、女性は無料で利用できるアプリが多いのも特徴的。
当然、不誠実な異性と出会う可能性もゼロではありませんが、それはどの婚活サービスでも同じ。
マッチングアプリなら、条件を絞り込むことで主夫の素質がある男性複数人と出会うことが可能です。詳しいアプリの種類については下記を参考にしてください。
兼業主夫という選択肢もあり
結婚相手に主夫になってほしいけど、社会的な価値観や男性としてのプライド的に苦労するかも。
そうしたとき、兼業主夫という生き方であれば不安は軽減されます。兼業主夫とはその名の通り家事・育児をしながら仕事もこなす主夫のこと。パート働きしている主婦の男性版です。
家事・育児のかたわら働いてもいるので、働いていないヒモ男といったレッテルは回避できます。その分、兼業主夫となる男性の負担は大きくなりますが、在宅ワークなどを組み合わせれば意外と実現させやすいです。
兼業主夫の詳細に関しては、下記の記事を参考にしてください。
主夫が欲しい女性の婚活戦略 まとめ
社会で女性が活躍することが認められ始めたことで、夫婦の在り方も多様化してきています。
女性の方が社会での仕事にやりがいを感じている、収入が高いといった場合、旦那の方が主夫として家の仕事を担う方が合理的です。当然まだまだ主夫になれる男性は少数派ですが、主夫になりたいと希望する男性は少しずつ増えてきています。
今回紹介した主夫が欲しい女性向け婚活戦略は、あくまで筆者の私見です。ぜひ自分の働き方や価値観に合ったパートナーと出会う参考にしてみてください。