隠れマザコン男子の特徴は？夫婦関係や子育てへの影響を主夫目線で解説

母親に対する過剰な依存心を隠している、もしくは自分で気付いていない「隠れマザコン」。交際相手が隠れマザコンだと気付かず、結婚してしまうと思わぬことで苦労する可能性があります。その影響は気付かぬうちに夫婦関係や子育てに影響を及ぶことも。

本記事では、隠れマザコンの特徴や傾向、夫婦関係・子育てなどに与える影響を主夫目線で解説します。

隠れマザコンとは？

マザコンとは、精神的に母親に依存し優先しやすい人のことを指します。一方で隠れマザコンとは、一見自立しているように思えて実際はマザコンである人をいいます。自分がマザコンであることを自覚した上で隠すタイプと本当に気付いていないタイプの2パターン存在します。

その思考・行動原理は、母親思いとはまた別の方向性であり、献身よりも依存に近いです。

隠れマザコンになる原因は複数あり、母親の過保護や周囲とのコミュニケーション不足などが挙げられます。身の回りのことをすべて母親が行うことで自立が妨げられたことも要因として考えられます。

隠れマザコンになりやすい男性の特徴

隠れマザコンになりやすい男性の特徴としては、以下のようなものが挙げられます。

1. 自立しているように見えて母親に頼りがち
2. 母親との関係性が非常に密接である
3. 母親に甘やかされて育った
4. 父親と仲が悪い
5. 母親との連絡が頻繁
6. 自分では決められない
7. 実家にいたがる
8. 母親にすぐ会わせたがる
9. 母親が干渉してくる

これらの特徴がある男性は、隠れマザコンになる可能性が高いです。一見自立しているように見えても、実際は母親に頼ることが多く、意見に対しても強い信頼や敬意を抱いている傾向にあります。もちろん、これらの特徴が全て当てはまる男性が、必ずしも隠れマザコンであるわけではありません。ただし、考慮しておくに越したことはありません。

マザコンは必ずしも悪いわけではありません。自覚があり程よくセーブできている場合は大きな問題はないと思われます。

マザコン男子の見分け方

マザコン男子を見分けるのは至難の業。ましてや隠れマザコンの場合、一見自立できているように見えるため親しい仲にならないと気付けないことも多いです。

マザコン男子の見分けたいときは、以下のような特徴に注目するとよいでしょう。

母親を優先する

マザコン男子は、母親に対する愛着が非常に強い傾向にあります。交際している恋人・妻よりも母親のアドバイス・判断を優先しやすいため、恋愛関係においてトラブルを起こしやすいです。

母親と交際相手・妻が対立した場合、母親側の味方になりやすいため、交際している女性側としては不満を抱きやすいです。

母親と比較する

隠れマザコンの男性は、母親を過剰に敬い、交際相手と自分の母親を比較する傾向があります。母親を理想化しすぎているあまり、他の女性に対して不満や批判的な態度を取ることもあります。当然、すべての隠れマザコンの男性が母親とパートナーを比較するわけではありません。

ただし、母親と同じような女性を求める傾向があるため、「お母さんは○○してくれたよ！」とパートナーに向かって言ってしまうこともあります。母親を基準とする価値観を持っていると、恋愛関係に支障をきたすことも少なくありません。

甘えん坊

隠れマザコンの男性の中には、しばしば甘えん坊な人もいます。母親に甘えて育ったため、交際している女性に対しても同じように甘えん坊となる可能性があります。

甘えること自体は悪いわけではありません。問題なのは、甘え過ぎることで自己主張ができなくなることに加え、相手に依存しすぎてしまうことです。隠れマザコンたちが自分で決断し、自立した人生を歩んでいくよう周囲がサポートする必要があります。

優柔不断

隠れマザコンが優柔不断であるかどうかには、個人差があります。というのも、隠れマザコンの場合、ぱっと見は社会的に自立していることが多いため、ある程度は自分で判断できることが多いです。

ただ、隠れマザコンの中でも母親との関係性が強い男性の場合、母親の意見や期待に応えることを重視するあまり、決断力に欠けるケースがあります。

レストランでのメニュー選びや将来の子育て方針など、何かを判断し決断する場面で、優柔不断な様子が見られた場合はマザコン気質の疑いがあります。

身の回りのことができない

隠れマザコンである男性は、母親に何でもやってもらって育ったため、自分で身の回りのことをうまくできない場合があります。料理や洗濯、自室の清掃などが苦手であるため、結婚後もパートナーの方に任せきりになってしまう可能性があります。

ただ、身の回りのことが全くできないとは限りません。ある程度の家事スキルは身に付けていて、やろうとすればできる方もいます。

そうした方は母親の元から離れ、自分で身の回りのことをこなすことで徐々に自立するキッカケが生まれるかもしれません。

お金の管理ができない

マザコンの男性の中には、社会人になってからもお金の管理を母親に任せてしまっている方もいます。長年、母親が家計の管理を担っている家庭に多いパターンです。たとえば、スマホの月額料金や食費、光熱費などもすべて母親が管理し支払ってきたため金銭管理が不慣れで、実家を離れたマザコン男性は浪費が激しくなる可能性があります。

質問で判断する方法

筆者の我流な判別方法ですが、男性に対し「自分の母親とパートナーの女性が対立しているとき、どちらの味方をする？」と質問した際、母親と答えた方はマザコン、パートナーと答えたらマザコンではないと判断します。

一方、どちらも大事など曖昧に濁したり、どっちつかずな回答をした男性は隠れマザコンの疑いがあります。

マザコン男子と母親思いの違い

マザコン男子とは無意識・有意識問わず、母親に異常なほど依存し愛情を求めてしまう男性のことを指します。母親との関係が異常に密接であり、精神的に依存しやすいです。そのため、物事を判断するときも母親の意見を尊重しやすく、結果的に社会生活や恋愛に多少の支障をきたすことがあります。

一方、母親思いの男性は、母親を大切に思い感謝の気持ちを持っている方です。母親を大事にしているという点は共通していますが、こちらは精神的に依存していません。母親が健康であることや幸せであることを願い、日々自分でサポートします。とはいえ、母親との関係は異常ではなく、自立した人間関係を築いていることが多いです。

要約すると、マザコン男子と母親思いの違いは、母親に依存しているかどうかにあります。マザコン男子の場合は、過度に母親に対して依存することで、自分の成長や社会的自立、人間関係構築に支障をきたすことがあります。母親思いの男性は、母親を思いやる気持ちと自立心が両立できており、家族・恋愛関係を含めた人間関係も良好に築きやすいです。

マザコン男子の母親に多い特徴

男性がマザコンになるのは、母親側にも原因があります。母親が子離れできず、結果的に息子の自立心を抑制しているケースも少なくありません。

ここでは、マザコン男子の母親に多い特徴を解説していきます。

過保護である

マザコンの母親は、子供に過剰な愛情を注いでしまい、過保護になってしまうことがあります。子どもが社会人になっても、料理や洗濯、部屋の片づけなど身の回りのことをすべて母親がしがち。

子供が何かを選ぶときも、過剰に心配して口出しすることが少なくありません。過保護が続くことにより、いつまで経っても子どもが自立せず、社会人になってしまう方もいます。

行き過ぎた愛情は子供が自立する機会を奪い、精神的に依存させてしまいます。

干渉することが多い

マザコンの母親は、子供に関することに対して干渉することが多いです。結婚しても息子の家庭に対して、やたらと干渉しに来るケースがあり、家庭ルールや育児方針に対して口を挟んできます。ときには、自分の意見・感情を押し付けることもあるでしょう。

自分の思い通りにならないと感情的になり、息子のパートナーを罵倒する方もいるため、子どもの人間関係に悪影響を及ぼすこともあります。

孤独感を持っている

マザコンの母親は、実は孤独感を抱えていることがあります。寂しい気持ちから、母親も子どもに依存してしまいます。孤独感が強い方は、内心では子供の自立を望んではいないため、意図せず成長を阻害してしまうことがあります。

人間関係が不安定

マザコンの母親の中には、人間関係が不安定な方もいます。友人や夫との関係が上手くいかず、その不安定さから子供に依存してしまいます。そうした母親の影響を受け、マザコン男性も人間関係に不安を抱え、恋愛や社会生活でもトラブルを起こすことがあります。

隠れマザコンは改善する？

隠れマザコンという在り方は、彼らが長年にわたって築いてきた心理的な枠組みの一部です。そのため、改善自体は可能ですが、それなりの時間と努力・周囲のサポートが必要です。

隠れマザコンを卒業するためには、以下のハードルを乗り越える必要があります

自分を客観的に見つめ直す

マザコンから卒業するためには、まず自分がマザコンである事実を認め、その上で自分を客観的に見つめ直しましょう。

マザコンに至った理由、マザコンであることで周囲に与えている悪影響を整理し、このままマザコンが続くことで陥る展開を把握することが重要です。

自己肯定感の向上

マザコン男性は、母親に依存しているため自己肯定感が低下しています。自分に自信がなく、母親のアドバイスなしでは物事を決められないという状態から脱出しなければなりません。自己肯定感を向上させ、自分の決断に自信を持たせることが重要です。

独立心を育む

マザコン男性は、母親が身の回りのことを管理してくれているため、独立心が低いです。独立心を育むために、自分のことは自分で行いましょう。自分で考え物事を判断し、問題を解決する能力も積極的に身に付けることが大切です。

これは一見自立しているように思える隠れマザコンであっても、見直すべきポイントです。

隠れマザコンとの付き合い方

隠れマザコンの男性と付き合っている女性や妻は、彼らがマザコン気質に至った経緯と理由を理解し、上手に付き合っていくことが大切です。以下に、隠れマザコンの男性との付き合い方についてアドバイスをまとめました。

マザコン気質を理解する

隠れマザコンの男性と付き合う場合、まずは彼らのマザコン気質を理解することが大切です。彼らが母親に依存していること、過剰に優先していることを理解すると、言動や行動を予想しやすくなります。

ただし、理解するといっても、すべてを受け入れるわけではありません。パートナーのマザコン気質が交際に悪影響を及ぼしている場合は、改善できないか話し合ってみましょう。

母親との距離を受け入れる

隠れマザコンの男性と付き合っている女性や妻は、マザコン男性の母親との距離感を受け入れる必要もあります。

距離感が近いとマザコン男性が母親を優先する場合を目にする機会もあるかもしれません。そうした行動に対して怒ったり、嫉妬したりするのではなく、彼らが母親との関係を大切にしていることを理解し、受け入れてしまいましょう。

割り切って慣れてしまえば少しは楽になれますよ。

マザコン彼氏との恋愛

隠れマザコンである男性は、女性に優しく思いやりがあるという印象を与えることが多いため、女性からの人気が高い傾向があります。また、母親との関係性が良好な場合、女性との関係性も良好になる可能性もあるでしょう。

しかし、逆に隠れマザコンである男性は、母親の意見や価値観を尊重することがあるため、自分の意見や判断力が不足気味。大きな物事を判断するときは母親にアドバイスを求めるため、頼りないと感じてしまいがちです。

中には交際して間もない頃から、母親に会わせようとする男性もおり重く感じてしまうかもしれません。

どうしてもマザコンである彼氏に合わせられないと思ったら早い段階から分かれてしまうのもひとつの選択です。

マザコン夫との結婚生活

マザコン気質であることに気付かず、結婚した女性も少なくないはず。隠れマザコンは一見すると母親から自立しているように見せられるため、極端に依存し切っているケースはそこまで多くないと思われます。母親を大切にできるため、女性を大事にできる素質も備わっています。

ただし、本人が無意識に妻を母親の代わりにしようとする可能性はあります。何かにつけて母親と妻を比較してしまい、その態度によって夫婦関係が悪化するかもしれません。また、母親が家庭に干渉してきたとき意見を尊重しやすく、妻の味方になってくれないケースも想定されます。

隠れマザコンの夫と向き合う際には、なぜ隠れマザコンになってしまったのかを理解した上で話し合いの場を設けましょう。男性の自立・母親との距離感・妻側が感じている気持ちについて話し合い、解決できる糸口を探してみましょう。

妻側が真剣にお願いしても、まったく取り合ってくれない改善されない場合は、将来的な離婚・別居も視野に入れておく必要が出てきます。

子育てへの影響

隠れマザコンである男性が子育てに与える影響について、いくつかの可能性が考えられます。

• 父親同様、自立心が低い性格になる恐れ
• 母親に依存する可能性

勿論、夫がマザコンであることが必ずしも子育てに悪影響を及ぼすかというと、そういう訳ではありません。ただ、マザコンが原因で夫婦関係が荒れてしまうと子どもの人格形成に影響すると考えられます。

自分自身も大切に

隠れマザコンの男性と付き合うとき、自分自身も大切にしましょう。マザコン男子が母親を優先するとき、自分を犠牲にしてしまう場面もあるかもしれません。一度や二度程度ならいいでしょう。我慢できる方も多いはず。

しかし、そうした関係性が長期間続くようであれば、遅かれ早かれ交際は破綻しやすいです。

自分自身を大切にし、マザコン男性との交際が自分にとって良い関係であるかも確認しましょう。自分を大事にしてくれない、自分を母親の代替え品として扱ってくると感じるようであれば、その気持ちを伝えておくことも大切です。

軽んじる、受け入れてくれない場合は人生の選択として、別れる道も検討した方がいいかもしれません。

心理カウンセリング

隠れマザコンである男性に、心理カウンセリングを受けさせることも効果的です。

長年培ってきた価値観や依存心は、そう簡単にはほぐれません。自分たちで解決できない場合は、カウンセリングを通じてマザコン男子が抱える問題や悩みを深掘りし、解決のアプローチを考えるのもひとつの対策です。

カウンセラーからの客観的なアドバイスや、新しい視点は価値観を変えていくのに役立ちます。

マザコンに対する価値観

そもそもマザコンであることは悪いことなのか、一般的に多い意見と筆者の見解を紹介します。

そもそもマザコンは悪いこと？

当たり前ですが、マザコンが悪いことかどうかは、人によって感じ方が異なるでしょう。マザコン気質であっても、そこまで深刻ではなく自立心も育っていれば大きな問題はありません。ただし、母親に対する過度な依存や尊重が、男性の社会・恋愛関係に悪影響を与える可能性は大いにあります。

また、マザコンであることが自分や他人にストレスを与えている場合には、改善が必要となるでしょう。自分と恋人・妻、そして母親を幸せになるためにも、適切な距離感と自立心が必要です。

主夫から見たマザコンについて

ひとりの主夫として、マザコンに関する筆者の私見を述べると正直、マザコン自体は悪いことではないと感じています。母親を重んじることは道徳面でも大切なこと。母親への愛情は転じて家族への思いやりに繋がる余地があります。

ただ、問題なのはその程度。妻や恋人よりも母親を優先し過ぎるスタンスは、その交際・結婚に対して不誠実であると捉えてしまいます。相手を大切にし幸せにすると誓って交際・結婚したのであれば、パートナーに配慮するのは必要最低限な思いやりです。

マザコンは悪ではないですが、恋人・妻を軽んじてしまうのは悪であると考えます。

まとめ

隠れマザコンとなった男性が夫婦関係や子育てに与える影響は大きく、場合によっては対策が必要です。夫婦関係においてはコミュニケーションを大切にし、子育てに関しては自立心が育つよう教育してあげましょう。

また隠れマザコンの男性は、母親に依存し意見を優先する傾向があるため付き合い方には注意が必要です。マザコン男子に振り回されず、自分自身も大事にしてあげましょう。